コンタクトレンズ
角膜上皮の内側を実質と言い、そこまで障害が及んだ状態です。上皮障害より重篤で、感染などの危険が高くなります。感染を起こした場合治療が遅れると眼球内(前房)に炎症が及び、ひどい場合失明に至る場合があります。また、その部分の角膜が白く濁り視力が低下することもあります。
本来は血管のない角膜に、主に周囲から血管が伸びてくることです。酸素が相当不足している証拠で、装用を中止したり、時間を短縮する必要があります。
コンタクトレンズを長期に装用し(数年以上の場合が多い)、上まぶた裏とコンタクトレンズが摩擦し合い、そこに汚れも介在して生じます。かゆみ、ごろごろ感、目やになどの症状がひどくなります。アレルギー点眼を行い、装用時間も短くする必要があります。治療に数ヶ月を要します。
角膜の一番内側の層を角膜内皮と言います。酸素不足がひどいと内皮細胞の数が減り、 内皮細胞が再生しないことから、致命的な角膜混濁を生じ、最終的に角膜移植になる場合もあります。
定期検査では、見え方だけではなく、レンズのカーブが適切か、レンズに汚れや傷がないか、目にアレルギーが出ていないか等色々な事を診ています。コンタクトレンズによる角膜障害によって視力低下を引き起こす場合もありますので、必ず定期的に検査を受けましょう。
レンズ毎に装用可能時間は決まっています。長時間の装用はやめて下さい。つけたまま寝るなどはもってのほかです。使い捨てレンズを試用期間を超して使うことも決してしないで下さい。
「つけ置きタイプ」として販売されている洗浄・保存液でも、こすり洗いは必要です。皿洗いと同じで、つけておくだけでは汚れはふやけるだけです。こすることで初めて汚れが落ちます。
毎日のレンズケアでは落とせないタンパク汚れがあります。タンパク除去剤を使い、定期的にタンパクを落としましょう。
すすぎが不十分だと、洗浄・保存液が残って、角膜上皮障害の原因になります。
レンズの両面を洗浄液でよくすすぎましょう。
レンズケースは汚れもたまりやすく、細菌も繁殖します。レンズケースは毎回すすぎ洗いして乾燥させ、液も交換しましょう。レンズケースは数ヶ月おきに新しい物と交換しましょう。
ソフトコンタクトレンズは洗浄や保存に水道水や井戸水を使うと、「アカントアメーバ角膜炎」にかかるおそれがあります。専用の洗浄液を使いましょう。